図解で識別方法や障害部位・原因・症状を解説

中枢神経系内の障害でおこる中枢性と、橋(脳幹)から出た後の顔面神経障害によって生じる末梢性とに区別されますが、 中枢神経内の障害が原因によって発症する麻痺について図解で理解しやすくご紹介いたします。



◎中枢性疾患による主な識別方法

  • 前頭部(両側)のしわがよる
  • 末梢性に比べ著明な麻痺でない場合もある
  • 感情表現時のみ麻痺がはっきりする事がある
  • 脳血管障害では急性に発症する
  • 多発性脳梗塞では徐々に発症する
  • 脳腫瘍では徐々に発症する

中枢神経麻痺

  • ①は額(オデコ)にしわを作る
  • ②は眼を閉じる
  • ③は口を強く閉じる

中枢性の顔面神経の麻痺とは、核上・核下・核性に区分されます。

顔面神経核より中枢側で神経障害されるものを核上性、核自体の障害を核性、橋(脳幹)内部での神経障害を核下性と言います。

核上性は脳血管障害などでも発症しますが、口を動かす筋肉(口輪筋)は額を動かす筋肉(前頭筋)は麻痺しない事が症状として多いとされます。

これは顔面上部の筋肉(オデコの筋肉)が左右両側の神経支配を受けているからで、核上性では(青色線の神経は遮断されないので額の皺寄せや眼を強く閉じる動作は出来る)口を強く閉じる口輪筋は麻痺する。

核下性では、(1.2.3の赤色線の神経が全て遮断される)片側全てが麻痺する場合が多いとされます。

矢印2や3は脳幹(橋)内部で障害される場合が多いとされています。

(上記の症状は、医学書に記載されております典型的な識別方法であります

管理人が鍼灸学校の学生時代に使用した医学書を基に作成いたしましたが、あくまでも典型的な識別方法であり、脳の構造は単純に線引き出来なく、また診断も簡単ではない場合もあるとされます。一般的にはMRIやMRAなどを用いた精密検査が必要でありますので、安易に御判断されず、疑わしき場合は専門の医療機関(脳神経外科や神経内科等)へご相談ください。)

一番上へ移動

inserted by FC2 system