末梢性顔面神経麻痺の症状は通常一側(片側)に発症します。

発症は急性であり数時間から2~3日で完成するが、発症はゆるやかで、一週間くらいで徐々に 悪化する場合や、進行がほとんど無い場合もみられます。

口の周りの変化がよくわかります。

例えば、口輪筋が閉口不全となり食べ物が片側にたまりやすく食べたものが患側からこぼれてしまうのがご自身でも認識できます。

私の経験からしても、口の開閉などの動作時に最もよくわかると思います。

また、口笛が吹けなくなることもみられます。(これは、口笛を吹こうとしても麻痺側の筋肉が緩み閉じないため空気が漏れます。)

その他では、前頭筋(額)が麻痺すると(おでこ)のしわを寄せることが不可能になり、眼輪筋の場合は目が閉じにくく涙が出やすくなったりすることもはっきりと感じます。
また、随伴して頬(ほほ)痛みを訴えがみられたりもしますが、これらは障害を受けた部位により多用であります。

こられの症状は、麻痺を患った方の程度によって違いがあります。

大きく崩れてしままう患者さんや、見た目は殆んどわからない、笑ったり喋るとよくわかる程度から、あまり識別出来ないものまで様々であると言えます。

麻痺の現れ方により、その後の状態はどうなのかですが、大きく崩れたほうが治りにくく、殆んど見分けがつかない、顔を動かすときに分かる程度のほうが治りやすいのではないかと、思われるかもしれんが、決してそのような断定できるものではありません。

逆に見た目は殆んどわからない方でも、非常に予後がよくない場合もあり一概には語る事は出来ません。

顔面神経走行

通常、(茎乳突孔)付近での障害なら表情筋のみの症状を呈しますが、鼓索神経合流部より中枢の障害では、味覚障害及び唾液分泌障害を感じます。

これは約20%見られ、味覚検査は電気味覚計を用いてられます。

アブミ骨筋神経よりも中枢側の障害では、さらに聴覚過敏が加わり、約7%見られる。

膝神経節を含む障害では、涙分泌異常による眼の乾燥が加わるので自覚しやすいと言えます。

これとは逆に、涙過多の症状を訴える患者さんが約20%にみられますが、これは涙管でポンプ作用を司る眼輪筋などの麻痺によるものとされる。

(注1)眼を閉じることができなくなり、そのため眼の表面が強度の乾燥状態となって、角膜に点状表層角膜症や角膜混濁(こんだく)を生じます。

(注2)睫毛徴候:目の閉じ具合と、まつげの眼裂からの出具合。患側では、まつげが長めにでる

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