顔面麻痺における東洋医学の考えや証における漢方薬について

東洋医学の気・血・水

東洋医学の基本的な考えには気・血・水が重要です。気は経絡を巡り体表や体内を循環し生きて行く為の原動力なのです。

血は血液に該当し、水は血液以外の汗やリンパ液に該当すると考えら、血や水を循環させるのも気の大切な作用でもあります。

東洋医学で「証」は最も重要であるとされます。証は4診(望診・聞診・問診・切診):患者の肌の状態や色、声の大きさや質・舌の状態や体臭・口臭・排泄物の状態などから得られた情報を総合的に判断し、漢方薬が処方されます。

これを東洋医学では証を立てると言います。

漢方ではこの証により実証・虚証・中間証に分別でき、おおまかに解説すれば、実証は、体力があり声が大きく筋肉質な人、虚証は細身であまり元気がなく、色白、胃腸が弱い、声が小さい人などであり、その間が中間証と言えます。

葛根湯(かっこんとう)→実証タイプ:

風邪薬や肩こり・筋肉の固まりなどを緩めるために用いられる。余分な水(水毒)や血の流れの滞りの改善を期待できるが、胃腸が虚弱な場合、体力の衰えある場合の服用は注意を要します。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)→中から実証タイプ:

血の滞りを改善する代表的な漢方薬であるとされます。手足の末端は冷えるが、顔や局所に熱感があるような人に処方されています、血液の滞りを取り筋肉の緊張を緩和を期待でるが、妊婦または妊娠している可能性のある場合は注意を要します。

越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)→中から実証タイプ:

体力が中等度以上の人で冷え症はなく浮腫、発汗傾向、尿量減少、口渇などの改善を目的に使用されるが、胃腸が虚弱な場合、体力の衰えある場合の服用は注意を要します。

柴苓湯(さいれいとう)→中間証タイプ:

吐き気があり、喉が渇き食欲がなく、疲れやすく、めまいなどの症状がある場合に用いらます。高齢者または、妊婦または妊娠している可能性のある場合は注意を要します。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)→虚証タイプ:

体質虚弱、体力の低下した人で、倦怠感、食欲不振、動悸などの症状がみられる場合の病後の体力増強に用いられている。発疹・アレルギーや妊婦または妊娠している可能性のある場合は注意を要します。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)→虚証タイプ:

新陳代謝が衰えた人の血の滞り(お血)を改善する漢方であります。全体的に見て貧血傾向にあり痩せ型色白で、冷性や筋肉が軟弱で脈が弱い患者目標とされます。胃腸がとても弱く、食欲不振や吐き気、嘔吐や下痢などを起こしやすい方は注意を要します。

※上記漢方薬の情報は全ての人に一様に当てはまるわけではありませんので、参考程度に留め、実際にを服用される場合は医療機関・専門の医師や薬剤師に十分ご相談の上、ご自身の責任において御判断下さい。

あなたの(実証・中間証・虚証)がわかる簡易チェックシート、該当するものに〇を入れてださい。

1 筋肉質である 体型は普通 体型は細身
2 体力に自身がある まま元気なほう あまり元気ない
3 声が大きい 声の大きさは普通 声が小さく細い
4 肌の艶が良い 肌艶も普通 肌が荒れやすい
5 胃腸は丈夫である 胃腸も普通 胃腸は弱い
6 食欲がある 食欲は一般的 食欲がない
7 爪がピンクで綺麗 爪色はごく標準 爪が波うっている
8 食べるのが早い 食べる早さは一般的 食べるのが遅い
9 疲れにくい 疲れは一般的 疲れやすい
10 便秘が不快だ 便秘も一般的 便秘しても平気
合計 実証 個   中間証 個   虚証 個  

判定は〇の数が一番多いライン(左:実証 中:中間証 右:虚証)があなたの証となります。

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